虚偽表示をしたISO認証取得企業に対するJAB(日本適合性認定協会)の対応

レストランの虚偽表示、宅配便の管理外温度の取扱いが報道されています。このような不祥事を起こした組織で、ISO9001、ISO14001の認証を取得されている企業があることは驚愕の事実です。ISO9001とはお客様満足向上、品質管理の国際マネジメントシステム規格です。つまり認証を取得している組織が、お客様の信頼を損なうような行為を行っていたということです。
そこで当然というべき、JAB(日本適合性認定協会)が、これら不祥事に対しての対応を発表しました。 →食品表示等の問題について
※JABとはISO9001等のマネジメントシステム規格の認定を行う機関です
対応の概要は次のとおりです。
「ISOの認証取得している組織が、消費者の信頼を揺るがす今回の不祥事を起こしていることが発覚した場合、認証機関のサーベイランス審査等の機会を通じて、問題がないかを確認する。問題があれば適切な対応をとる。」 なお個人的な見解ですが、適切な対応とは認証の一時停止、取下げが想定されます。

ISO9001、14001、27001等の認証審査活動を行っている審査員の一人として、今回の不祥事について深く考えさせられました。また認証審査はサンプリングで実施するとはいえ、なぜこのような不祥事を審査で検出できていなかったのか、ISO認証の信頼性担保の限界を感じてきました。

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