ホテルの虚偽表示とお客様との信頼関係

阪急阪神ホテルズの虚偽表示発覚から約1週間経ちました。
正直言って、あのザ・リッツ・カールトン大阪でも、メニューに嘘の表記があったことには驚きました。
その他のホテルでも、続々と虚偽表示が発覚しています。
・ザ・リッツ・カールトン大阪 → 芝エビと表示。実際はバナメイエビ 等
・JR四国子会社のホテルクレメント徳島 → ステーキと表示。実際は牛脂の注入肉 等
・ホテルコンコルド浜松 → 地元産のジャガイモと表示。実際は地元産以外の食材 等

食事を提供するレストラン側はどのような想いで虚偽表示をしていたのでしょうか。
・虚偽表示しても、食中毒になるわけではない 
・味付けしちゃえば、お客もわからないだろう
・円安で輸入品が高いから、似たものをつかっちゃおう

たぶん虚偽表示をしたことに、なんらかの「きっかけ」があったんだと思います。しかし、どのような理由があっても、お客様に対して「嘘をついていたこと」「裏切り行為をしていたこと」には変わりません。今回の件で、いままで築いてきたお客様との信頼関係は傷ついたに違いありません。

いままでレストラン等での不祥事は、食中毒等の発生等、つまり食の安心・安全という観点からのものでした。しかし、今回の不祥事のポイントは、お客様の信頼を裏切る虚偽の行為であることがポイントです。

ザ・リッツ・カールトン。皆さんはどんなイメージがありましたか?
お客様に対するサービスが徹底されており、「従業員は常にサービスの基本精神が書かれている「クレド(credo)」というカードを携帯している。」ことは有名な話です。虚偽表示はレストラン従業員の知識不足、理解不足だけが理由ではないでしょう。本部の購買部門も関係している訳ですからホテル全体の責任です。

お客様との信頼を回復するためにも、虚偽表示の事実を再度調査・公表するとともに、再発防止の徹底をお願いします。

弊社では、食品安全マネジメントシステムの構築支援を行っています。ISO22000、FSSC22000、SQF等の認証取得支援も行っていますので、ご興味ありましたらお問い合わせください。

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